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「第2回ポストコロナにおける中小企業のための経営力強化セミナー」を開催しました!

 愛媛県では、社会経済環境の変化に対応した県内中小企業の競争力強化やポストコロナを勝ち抜く経営力強化を目的として、ポストコロナにおける中小企業のための経営力強化セミナーを開催しています。
 本セミナーは全3回シリーズで開催しており、第2回を令和5年11月24日に開催しました(参加者87名)。
 第2回セミナーのアーカイブ視聴を希望される方は、こちらからご視聴ください(基調講演部分のアーカイブ配信はありません)。
 第1回セミナーの様子はこちらからご覧ください。

第2回セミナーの様子

オープニングトーク

PwCコンサルティング合同会社 
公共事業部 ディレクター 
谷井 宏尚 氏

 オープニングトークでは、県の総合経営支援拠点「CONNECTえひめ」運営事業者である、PwCコンサルティング合同会社の谷井氏から、「デジタル化とDXによるビジネスの新たな展開」をテーマにお話をいただきました。
 DXとは、単なる情報のデータ化やシステム化ではなく、業務プロセスのデジタル化が進み、定型業務を効率化することで、より創造的な業務に時間を割けるようになるなど、新たな価値創出に繋がるような企業自身やビジネスモデルの変革である旨を、事例も交えながらご説明いただきました。
 また、デジタルの領域では、近年ではWeb3.0や生成AIの登場をはじめとする常に新しい技術発展が行われるなど、市場も常に変化し続けており、チャンスが広がっています。デジタルは生活に馴染みあるものになりつつあり、ハードルの低いものとなっているため、明日から一歩でも業務の参考にしていただきたい、とお話しいただきました。

基調講演

「デジタルを活用したゑびやのチャレンジ」
有限会社ゑびや/株式会社EBILAB 
代表取締役社長 小田島 春樹 氏

 続いて、基調講演では、有限会社ゑびや/株式会社EBILABの小田島氏を講師にお招きし、 伊勢神宮近くにある老舗食堂をデジタルの活用により再建させた自社の取組事例をご紹介いただきました。
 中小企業の経営者は情報収集や意思決定、アイデア創出、資金調達などの業務に追われ、常に時間や心の余裕もなく、売上向上を考えることが難しい中、経営作業(お金を生み出さない作業)を楽にするためのデジタル化や、日々の業務のシステムへの置き換えを進めることにより、経営層に時間と心の余裕を生み出し、商品開発やマーケティング等の売上向上に繋がる取組みに注力していくことができる、と自社の経営を立て直した経験を中心にお話しいただきました。
 また、デジタルやテクノロジーを活用することで、経営者の時間と余裕を作り、新しい時代に向き合いながら多くのことを吸収して力強く推進することが、地方の中小企業の未来に重要であることを強くお伝えいただきました。

トークセッション

PwCコンサルティング合同会社 
公共事業部 ディレクター 
谷井 宏尚 氏
有限会社ゑびや/株式会社EBILAB 
代表取締役社長 小田島 春樹 氏

 トークセッションでは、有限会社ゑびや/株式会社EBILABの小田島氏とPwCコンサルティング合同会社の谷井氏による対談を行いました。
 谷井氏から、厳しい経営状況の飲食店や地方自治体などが抱える使命感や危機感に対する想いについて質問したところ、小田島氏からは、「首都圏ではなく『地方でもできる』を証明したい」という思いが大きく、人口減少社会により需要の縮小や人手不足が深刻化する中、これからの何をやっても上手くいかない時代に確実なものは「データ」であると考えており、良いことも悪いことも含まれている過去の秘訣である「データ」に基づいて行動することが、今後、地方にも求められているのではないか、とご発言いただきました。
 また、参加者からの「システムを導入しても使い方が分からず活用が進まないといった課題がある中、データ活用のための社員教育をどのように行えばいいか」という質問に対しては、小田島氏からは、「システムを使ってもらう」のではなく、入力やツールへのログインといった手間を極力なくし、自動的にデータが集計され、「データを見るだけで良く、見て行動する」仕組みを設計することの重要性をお答えいただきました。




 CONNECTえひめでは、県内支援機関や金融機関等と連携し、ポストコロナに向けた新事業展開等に取り組む県内事業者を支援していきます。




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